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本日のセンチメンタル

さて今回・・・にわかプロジェクト・リーダーなるものになって、で、それを期に、
色々な人と会ってみているわけです。
これは、予想以上に刺激的な経験でありました。

まあ、でも、言っても 『現代美術のワークショップ』 というプレゼン内容であり、
普段やっている事と余り変わりは無いので、そんなに劇的な事件も起きないであろう
・・・と思っていたのですが、これが全く予想外の事件続きの毎日となりました。

それはつまり 『作家』 として、それらの企画に 『参加する』 というのと、
全く何も無い状態から企画自体を 『計画する』 と、言うのとでは、
単純に自分の立ち位置が違う、という事の再確認でもありました。

何時も一緒に仕事をしている相手であっても、話す 『視点・目線』 が違う、というか、
『論点』 が違う、という事になったわけです。
そうするうち、『ワークショップ』 という、『いつも自分の周りにある馴染み深いもの』 が、
実は、へ~そうかワークショップって実はこういうものでもあったのか~、と言う風に、
全く違った側面を発見する、そういった機会にもなった、と言うわけなのです。

で、実際にあった数々の感動的な(あるいは心臓が止まりそうな?(笑)事件の列挙
・・・は置いておくとして、現在、一番悩ましい点は、企画規模の問題であります。

しかし、この事についての具体的な話をする前に、説明しておかなければならない事が
もう1つあります。 私の現在の立場(立ち位置?)とでも言いましょうか・・・。 

つまり、私が今回、一番経験したかった事の中のひとつに 『企画立案』 がありました。
今までも、例えば予算を貰って、その中での企画立案、という事は経験があったのですが、
それは実際のところ、あくまでワークショプの運営が中心となる、実際の現場での
『運営企画』 という質のものでありました。

でも今回に関しては、予算を取るところから始まって、『では何をやるか』 という部分から
立ち上げられる面白さ(大変さ、とも言う)があったので、その点でとても興味があったわけです。

実際、全く初めての経験でもあり・・・というよりは、
今までは人任せだった部分への参加になった、とでも言いましょうか・・・
不安はありましたが、事前の説明会で、『創発プログラム』 なるレクチャーの形があり、
更には 『ファシリテーター』 と言う個人的な相談に乗って貰える伴走者の様な方の
助力も得られる、と言う事を知り、では、出来る限り参加してみて、もう無理だなと思ったら、
その段階でギブアップしよう、と参加を決めた訳なのでした。
正直なところ、本当にプロジェクトとして動き出せる、とは思っていなかった部分もあります。
そう言った意味も含めての、にわかプロジェクト・リーダーでもあるのですが・・・(笑)。

さて、その様な 『にわかプロジェクト・リーダー』 の 『にわかプロジェクト』 ですが・・・
前述の問題点である 『規模』 の部分。 平たく言えば 『予算』 と言ったところでしょうか・・・。
それがここに来て問題なのであります。

以前のログで紹介している通り、今回のヒルサイド・イベントは全体としては
大変大きなイベントであります。
が、その中で・・・となると、1つ1つのプロジェクトの規模は様々。 内容も様々です。
来場者の方も様々・・・多分、親子連れが多くなるであろう、という程度の予測はあるとしても
・・・となると、まずワークショップのテーマ設定が難しい。

例えば、実際のところ、私の経験した美術ワークショップは、美術関係 (美術館とか、
ギャラリーとか、学校の美術の授業とか) が企画し、それに沿って現在の自分の仕事と
刷り合わせながら、現実的に運営出来るテーマを立案し、そして実行する
・・・という形態が殆どでした。
そして参加者は (公募する様な場合でも) みな最低限のラインとして、その企画を理解し
(或いは理解しようとする意思を持って) 希望して参加する。 と、言った方たちでありました。
これは美術ワークショップをする場合、全く当然の事だと思っており、ある意味その後からの
作業がメインなのだと思っていました。

が、今回初めて、この部分から、主催者 (企画者) 側でかなり下地を作ってくれた上での
事であったのだ、と今更ながら実感したわけなのです。

そして、その事に気づき、踏まえた上で、作家を選定する・・・という事になったわけなのですが、
やっぱりこれが難しい。

例えば、ある程度の企画の骨子を造った上で、その実際の作品造りを依頼する、となると、
ではどこまでを骨子とするか、これが作家によって全く違うのです。
コンセプトの設定から一任する、となると、ではこちらが用意したモチーフやワークショップ形式の
運営自体が使えない、という事にもなってくる。
すると計画自体をどんでん返す事になるので、膨大な時間とお金が必要になってくる。
これは実際問題としてとても無理。

では例えば、計画の内容をこちらで設定したものとし、その上で、用意出来るモチーフでの
作品制作を依頼する、とする。 つまり、材料と大体のコンセプトを設定した上で、
それに沿った作品作りとワークの企画を依頼する。
となると、今度は作家自身の存在理由が希薄になり、ともすれば実際のワークショップの運営要員、
という事にもなってしまう。 これも、作家を依頼する意味が無くなるので、ちょっと不本意。

予算的な事で言えば、コンセプト設定から作品制作まで自己責任で出来る作家、に依頼するには
『予算的に少なすぎ』 、そこまでの仕事を負担させず運営に徹して貰うボランティアを募集するには、
予算はほどほど間に合うとしても、それでは企画自体に具体性が欠け、曖昧すぎる。 というわけです。

するとすると・・・と考えていくと、つまりは、今回の企画の性質の曖昧さが見えてくる、
と言う訳なのです。 要するに、私が、どうするのか決めないと駄目じゃん、って訳です。

で、ここまで来て、また数行前に話が戻るのですが・・・
重ねて言うと、今回、私がこだわっている事のひとつが、『企画立案』 というところで、
これは更に言うと、『企画立案に徹したい』 と言う事だったわけです。
更に補足すると、ここで言っている 『企画』 というのは、今回行なうワークでの 『コンセプト』
と言う事では無い、と言う事なのです。
詰まる所、今回は、今回の企画運営をする 『裏方』 に徹して、『作家としての自分』 を封印して
みたかったのです。
そして実際に今までそうしてきてみて、とても面白くなってきていたところだったので、
何とか頑張って、別の 『作家』 を探す事にエネルギーを注いできた、訳なのです。

・・・なのですが。 そうだったはず、なのですが~。

ここへ来て、思わぬ判断を迫られている・・・とも言える状況に、なって来ております。

で、その事についての報告は、自分の中で少し言葉を整理して、
また次回のログで書いてみたいと思っています。

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