木と炭と鉄の星 (前編)
先日・・・ある作家さんの制作工房へ、見学に行ってきました。
作家さんのお名前は、田中太賀志さん。 秦野に工房を構え、鉄と炭をモチーフに
作品制作をされています。
この日は、小学校で行なったワークショップで作った、色々な炭のモチーフを土から
掘り出す作業から拝見・・・
土を掘って、そこに素材を埋め、火をつけて熱します。 そのままだと燃え尽きて
消し炭になってしまうので、酸素の供給を遮断するために枯葉や湿った新聞紙で
密閉します。
そうして中が真空になると黒い美しい炭が出来上がる、という事。
まずはスコップで、上に乗った枯葉などの灰を取り除きます。
厚い鉄板の蓋を開け、中から素材を入れた缶を取り出します。
開けた缶の中からは、色々なものの炭が・・・ちなみにこれは、割り箸で作った炭
非常に美しい光沢があります。
じゃ、コレは何だと思います?・・・はい、正解は・・・
リッツでした! あのお菓子のリッツです。 塩までそのまま付いてます(笑)。
田中さんは、このリッツで作った炭をモチーフに、様々な作品を発表されています。
テグスでつなげてシャンデリアの様に吊って、照明とコラボレートさせた
インスタレーションや、障子の紙部分やガラスにに貼って、部屋の中に入る外光に
表情を付けた空間演出など、興味深い作品が沢山あります。
工房の一角にもその作品の一部がありました。
それがこんな感じです。 黒いドットに見えるのがリッツ。
夕方にお邪魔したので外光が無かったのが残念・・・。
「こんなに見事に炭になっているのに、表面の塩がそのまま結晶で残っているなんて
面白いですね。」と私が感想を言うと、
「でも、このままではモチーフとして使えないんです。 一度水に浸して「塩」を洗い流します。
塩は空気中の水分を吸収して液状化するので、展示する際にはNGなんです」
とのご返答がありました、・・・なるほど~。
この日は、小学生のワークショップ用のモチーフもいろいろ出来上がってました。
ちなみにコレはまつぼっくりとゆず。 ゆずは乾燥させず、そのまま燃やしてみたとのこと、
結果は・・・こんな感じ(笑)でも面白いですね。
私が一番好きだったのは、この笹の葉の炭・・・とっても華奢ですが、
ちゃんと見事に炭になっていました。 麓の景色と夕暮れの空をバックに記念撮影・・・。
これらの炭たちは、翌日のワークで使われ、子供達がおのおののイメージで箱の中に配置し、
作品を作ったそうです。
この日はまた、田中さんの真骨頂である鉄についての説明もして頂きました。
また次回、ご紹介したいと思います・・・。
田中さんの、炭と光のインスタレーション作品画像はコチラ ⇒「水と空気の変容展」
琵琶湖ビエンナーレ画像はコチラ ⇒「炭の茶室」
| 固定リンク
「C 09年 開国博Y150 ヒルサイドエリア「わりばしプロジェクト」」カテゴリの記事
- お知らせ。。。(2009.11.20)
- ひでじぃのイチゴ…(2009.10.23)
- ザギン・デビュ~(2009.09.07)
- 本日のヒルサイド・・・(2009.07.27)
- 夕暮れの空の下を・・・(2009.07.25)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント